以前に、『コンサルタント』という職種について、私なりの考えをまとめさせてもらいました。
最近、いろいろな人と話をする中で、「コンサル」という職種について、改めて考えてみたことがあるので、今回はその紹介をしたいと思います。
以前とは少し違った切り口で、コンサルの本質について考えてみました。
よかったら前回の内容もご覧ください。
プライベートで学生から就職活動の相談を受けると、
『どういう人がコンサルに向いてると思いますか?』
と聞かれることが、よくあります。
それに対して私が一つだけ回答するのであれば
お客さんの変化に対してコミットしたいと思えるかどうか
と、答えます。
もちろんスキルやマインド面でいろいろと挙げればキリがないのですが、この回答内容にはコンサルの様々な要素が含まれていると考えています。
コンサルタントと一般企業との大きな違いは何か?という点から説明をすると、コンサルタントはモノを提供していません。
顧客に対してサービスを提供することで『何か』の付加価値を与えることで貢献をするビジネスモデルです。
では、その『何か』を考えていきたいと思います。
どの企業もそうですが、何らかのモノ・サービスを提供することで顧客のニーズを満たします。
お腹がすいている人であれば、食事。
その中には当然、「食べれればOK!」というものから、「よりおいしいものがよい」という顧客に分かれるので、企業側もそれに合わせて提供する価格・質を変えています。
ほかにも、移動を効率化したいひとであれば、交通手段。
これも、バス・電車・タクシーといった他人に移動させてもらうサービス形式から、自転車・車などのモノ売り形式の会社もあります。
では、コンサルタントが求められるケースとは何か?
私は『顧客が変化を起こしたい』というニーズに応えることだと考えています。
顧客は常にいろいろな悩みを抱えています。
売上を伸ばしたい、コストを抑えたい、従業員を採用したい・定着率を上げたい等。
そんな悩みを解消するためには、ただ口を開けて待っていても何も変わりません。
お金を出して買える悩みであれば、お金を出して口を開けて待っている、というのも一つの手段ですが、往々にしてそんな簡単な悩みはありません。
企業側が何らかの「変化」を起こさない限りは、解消しない悩みばかりです。
個人単位で考えてみると分かりやすいと思うのですが、皆さんもいろいろな悩みを抱えていると思います。
給料を増やしたい、恋人がほしい、体重を減らしたい等。
お金を出せば簡単に手に入るのであれば、お金を出して解消するかもしれないのですが、実際には各人が何らかの変化をしない限り解消しない問題ばかりですよね?
まぁ、お金を出すのが一番簡単な方法なので、詐欺被害にあってしまうのでしょうが、これには「自分を変化させることに抵抗がある」という背景があるからでしょう。
そういった「変化」の手助けをしてほしい、というのがコンサルへの最も大きな顧客期待値だと考えています。
では、会社全体としては変えていかなければならないことが自明にもかかわらず、コンサルタントに依頼をするのはなぜでしょう?
これも個人単位で考えるとわかりやすいです。
例えばダイエットだと、
- 『痩せる』って、何を目標に設定するのが適切か?
- 設定した目標に到達するための手段は何があるか?(運動?食事?)
- 目標に到達するまでの計画を描くことができるか?
- 計画通りに続けられているかを定期的にチェックする。
みたいなことが裏側のニーズとして存在しています。
コンサルタントというと1~3までのイメージが強いと思いますが、1~3だけで痩せられる人って実際どのくらいいますかね?
おそらく計画倒れになる人が多数いるんじゃないかと思います。
恥ずかしながら、ダイエットは私もしょっちゅうそんな状況になってしまいます。
顧客が求めているのは「ダイエットした後の状態」なので、実際に重要なのは4だったりします。
自分たちだけで変化を起こすことができるのであれば、コンサルを活用する必要性はないのですが、そこに1~4のような観点の難しさを企業側でも感じ取り、コンサルへ依頼をしてきます。
つまり、顧客側から見た際のコンサルタントへの期待値は
企業の変化の方向性を示し、一緒になって変化を作り上げられること
だと言えます。
当然、変化の先には「成果」も重要になってきますが、変化をしないことには成果が生まれないので、『変化』の重要性はとても大きいと考えています。
だからこそ、コンサルタントは顧客の変化にコミットすることが求められているのだと思います。
では。