でわひさしの日記

世の中、教育、仕事、趣味などに関して、日々感じたこと・考えたことをつらつらと。

【若手社会人・就活生向け】やりたい仕事をするためにどうすればよいのか、上司の視点から考えよう。

コロナ影響を受けながら4月を迎え、すでに3か月が過ぎ去っています。

今年の新入社員は在宅勤務を前提とした受け入れている会社も多く、同期との関係を築くのも一苦労という状況かと思います。さらに難しいのは先輩社員や上司との関係作りじゃないかと思います。

関係作りもままならない中で「やりたい仕事をやる」なんて考えてみたところで「無理じゃん」って気持ちを抱く人もいるでしょうが、今こそチャンスだと私は考えており、自分のやりたいことを実現していく方法をご提示します。

 

まず、やりたいことをやるためには、2つの方法があります。

  1. 自分の力でやりたいことを実行していく
  2. 自分のやりたいことをやっている誰かに仕事を任せてもらう

 

①は、(例えば)起業する・個人事業主として働く、というパターンです。

②は、(例えば)上司に仕事を任せてもらう、というパターンです。

①と②はキレイに2つに分けられるものではなく、①と②の間のようなものも存在します。例えば、社内プロジェクトを自分が立ち上げて、それを(会社から)任せてもらう、といったものです。

 

おそらくこの記事を読んでいる人は、就職活動で就職先を探している人や会社に属する入社歴の短い人が多いと思うので、主に考えるべきは②のパターンだと思います。
(実行力があれば①のパターンで、すでにやりたいことをやっているでしょうから。)

 

では、どうすれば「自分のやりたいことをやっている誰かに仕事を任せてもらえる」のでしょうか?

みなさんは、ほかにどんなことが思い浮かびますか?

(画面をスクロールせずに、30秒ほど考えてみてください。)

 

 

 

 

さて、どんなことが思い浮かんだでしょうか?

  • スキルを身に着ける
  • 資格を身に着ける
  • 人脈を作る
  • コミュニケーション力をつける
  • ロジカルシンキングを学ぶ

 このようなものをイメージしましたか?

 

これらのものはあるとよいものかもしれないですが、無ければならないものではありません。では、どんなものが必要となるのか。

 

「任せる」とは、誰かが持っている意思決定権を誰かに委譲することです。

イメージしやすいのは上司です。「上司が部下に仕事を任せる」というのは、上司が責任をもってやり遂げなければならない仕事(=上司が良い悪いを判断する仕事)を、部下の良い悪いの判断にゆだねる、ということです。

議事録一つにしても、お客さんへ提出できるレベルのものか等、これまで上司が判断していたものを部下にゆだねることができて初めて「任せた」と言えます。

 

じゃあ、どんな人に仕事を任せられるでしょうか?

その答えはただ一つです。

「信頼できる」という1点に尽きます。

例えば以下のような人がいたとします。

 どうでしょう、こんな人に仕事を任せたい!と思えましたか?

 

たしかに華やかな経歴を持っていますが、詳しく話を聞いてみると、この人はこんなこともやっていました。

  • 前職では遅刻・無断欠勤を繰り返し退職
  • 指示されたことをやり切らずに途中で放り出す。
  • 自分の勝手な判断により周りに迷惑をかける

あなたが上司だった場合、この人に仕事を任せたいと思うでしょうか?

 

「任せたい・任せられる」とは思わないですよね?

 

きらびやかな経歴を持っているにもかかわらず、なぜそう感じてしまうかというと、自分が責任をもってやり遂げなければいけない仕事を頼むだけの信頼を持てないからです。

どんなにすごい経歴があったとしても、信頼が無ければ仕事を任せたい・任せても大丈夫と『上司が』思わない限りは、仕事を任せてもらうことはありません。

 

 

そのため、上司に「自分は信頼できる人」だと思ってもらうことが必要です。
※あなた自身がどう考えているかは、信頼されるかどうかに関係ありません。

 

では、信頼されるためには、どうしたらよいでしょうか?

もちろん人と人との関係なので、百発百中の必殺技はありません。

自分が何人もの部下をつけて仕事をしてきた中で、大切だと感じた要素をお伝えします。そして、これらはいわゆる「頭の良さ」といった生まれ持った能力ではないものなので、意識を変えて行動を変えていけば、積み重ねることができます。

 

 

任された仕事はやり切る前提で行動する

信頼は一朝一夕では積みあがりません。

また、任された仕事をやる意思が無い人に次の仕事を任せようという気持ちにならないのは人として当然かと思います。(約束を何度も破る人は信頼できないですよね?)

もちろん仕事の成果は、自分一人だけで決まるとは限らないのですが、やり切ることを前提とした行動をとることは誰にでも可能です。

結果として成果に結びつかなかったとしても、成果を出すための最大限の努力を惜しまずに臨むことは、信頼を作り上げるために必要です。(約束の待ち合わせ時間に結果として間に合わなかったとしても、間に合うために必要な行動をとっている人の信頼は下がりません。もちろん間に合わなかった理由にもよるのですが。)

 

「危ない」と思ったときに上司へ相談できる

世間では「ホウレンソウ」と呼ばれるやつです。

私自身は「相談」は分かるのですが「報告」と「連絡」の差も区別していないのですが、「危ない」と思ったときに速やかに相談しに来てくれる部下は信頼できます。

例えば、Excelを使っていて何か誤った操作をしてしまって作成していたファイルが壊れてしまった(あるいは壊れたかもしれない)時や、お客さんから想定外の質問を受けて自分で答えられる自信が無い時など、「あ、これまずいかも」というアンテナが立つと思います。

働き始めたばかりのころは、ミスしても取り返しのつくところから上司は指示出しをしていきますが、ミスに気づくことが遅れれば当然巻き返しには時間がかかります。

そのため、「あ、なんかこのままいくとダメな気がする」と感じた時に、それを伝えてくれる部下は「自分で判断してよいところが分かっている」という安心感を生みます。

それは「仕事を任せる=上司の意思決定権を部下に委譲する」という基本構造上、非常に大切です。

上司としては、部下の意思決定を信頼して仕事を任せますが、部下が意思決定してよいかどうかを迷ったときに聞いてくれることは安心感につながります。

大企業では、事業部長や部長に意思決定してよい金額の範囲を決めていることもあります。(500万円までは部長決裁、それ以上は事業部長決裁等)

しかし、実際の仕事では金額をもとに意思決定できるものは少なく、金額以外の定性的な情報から意思決定をしていきます。

「自分がどこまでの意思決定をしてよいか」これを意識しながら仕事するのは、信頼を積み上げるうえでとても大切です。

 

何も言わなくても報告してくれる

実際に仕事を進めていくと常に困った状態になっているわけではありません。
(そんなことになっていれば、他に大きな問題があるはずです。)

基本的には滞りなく進み、時折困った状態になる、という程度でしょう。

そんなときにも、きちんと報告してくれる部下というのは信頼がおけます。

 

仕事を任せた時には、その仕事が順調に進んでいるかどうかも上司は気になります。

しかし部下に事細かに「どうなってる?」と聞いて、部下の邪魔をしてしまうのも避けたいと思っています。

そんな上司の気持ちを察して、(たとえ問題なく仕事が進んでいたとしても)定期的に報告をしてくれる部下というのは非常に安心感が持てます。

 

自分の手が空いた時に連絡をくれる

上司から任された仕事が終わってひと段落。そんな時に上司に声をかけてくれる部下は非常に助かります。

上司は部下よりも広い範囲の仕事を見ているので、一人の部下の手が空いているのであれば、別の業務を任せたい、と考えています。

部下が仕事を終わらせたときに「別のことをやる余裕がある」と連絡をしてくれることで、(上司の責任範囲である)部やチーム全体の仕事をうまく回せるようになるため、そういう部下に上司は助けられます。

その助けられたという感情が信頼を作っていきます。

 

 

「そんなの自分で考えろ!」と言われた時には

ここまでをまとめると「やり切る前提で仕事は進め、きちんと上司に話しかけなさい」ということです。

しかし、困った事象が起きたから声をかけたのに「そんなの自分で考えろ!」と言われてしまうこともあるかと思います。

私も若手のころに上司からそう言われたので作業を進めた結果、「なんでそんな無駄なやり方をしてるんだ。もっと早く言ってくれれば無駄な時間を費やすこともなかったのに。」と言われ、「えー」と思った経験があります。

一方で、上司になってからは「もう少しそこは考えてから持ってきてほしい。。。」と思うこともあります。

 

では、なんで上司がそのような反応をするのかを解説します。

1.上司に余裕のない時に声をかけている

上司も仕事を抱えています。かつ会社への影響度や緊急度の高い案件を扱っていることも多いため、部下の相談に時間を取れないこともあります。

そんなときには「今じゃなくて後にしてほしいから、やれるところをやってほしい」と思ってしまい、そういった発言が出ることもあります。

部下は上司の様子を伺いながら「今、お時間いただけますか?」と一言聞いてみてください。(Webカレンダーに予定が入っていれば、それを見るようにしましょう。)

上司の余裕の有無だけが問題なので、ここがクリアできるかどうかがまずはポイントです。

なお上司に声をかける際には、自分が持っている案件の緊急度や影響度が大きい場合は「〇〇の件で相談がありますが、今大丈夫でしょうか?」と声をかけてみてください。上司も自分のタスクだけを見て判断している可能性もあり、部下の持っている案件が思いもよらない重要性の高いタスクだった、なーんてこともあり得ます。

 

2.部下に対する期待値が上がっている

上司が部下に仕事を任せるときには「信頼度」×「期待値」を加味して任せるかどうかを判断しています。

これまでの仕事ぶりを加味して「このくらいの仕事なら成し遂げられるだろう」と上司は部下に期待して仕事を任せています。

そのため、その期待値を下回る相談事項が来た際には「えっ、それを聞いてくるの?」という気持ちになります。そのときには「自分で考えた判断を信じて前に進めなさい」という気持ちを込めて「自分で考えろ」と表現することがあります。

この場合は決して突き放しているわけではなく、これまでの信頼の積み重ねがあったからこそ出る「自分で考えろ」なので、上司としては「ぜひ踏ん張ってほしい」と願っています。その時は、上司を信じて仕事の完遂を目指して前に進んでみてください。

ただし、ここでとても大切なのは、このときにも「『危ない』と思ったら上司へ相談できる」姿勢です。

仕事の難易度も部下の期待値も、しょせん定量化されていない目に見えないもののため、上司がそれを見誤ることがあります。

そのため「危ない」と思ったら上司へ相談してくれることで、上司も見誤ったことに気づくことができます。

 

 

これらのことを徹底していくことで信頼は確実に積みあがっていき、自分のやりたい仕事を任せてもらえる状態に近づいていきます。

特に、社会人1年目~3年目くらいまでは、この能力が必須です。

(その後の社会人は、これらの要素に加えて「成果」も求められるようになります。)

 

しかし、信頼を積み重ねていけば、自分のやりたい仕事を任せられるか?といえば

答えはNoです。

 

 

 

最後に、大切なことをお伝えします。

信頼を積み重ねていくことはとても大切なのですが、ここで述べてきたことは全て受け身の姿勢です。

自分のやりたいことをやる際に、待っていてやりたい仕事が降ってくれば万々歳ですが、現実はそうもいきません。(待っていたら急にお金が増えることもないですよね?)

自分のやりたい仕事を任せてもらうためには、その仕事を持っている人に自分の存在を知ってもらう必要があります。

知ってもらうためには「待ち」ではチャンスが増えません。自分から「攻めて」いき、自分のことを知ってもらうことで、初めてやりたい仕事を持っている人に自分を知ってもらえます。

信頼を積み重ね、自分の存在を知ってもらう。

これこそがやりたい仕事をするために必要なことです。

 

コロナの影響で、自分の存在を知ってもらえるチャンスが少ない今だからこそ、知ってもらえるチャンスを自ら作っていく「攻め」の姿勢を見せることで、同期との差をつけることができ、さらなる「攻め」の状態に近づきます。

 

入社して3年目までが勝負です。

一緒に精進していきましょう。

 

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では。