就活している方に問います。
「コンサル」ってどんなイメージがありますか?
以前にも似たようなエントリを書きましたが、コンサルに興味のある方はこちらも合わせて読んでみてください。
コンサルと言えば、〇か年計画を作る!とか、世の中にない新しいアイディアをお客さんに代わって作り上げる!とか、いろんなイメージを持っているかと思います。
おそらくそのイメージは、マッキンゼーやボストンコンサルティングなどの戦略系と呼ばれるファームが過去に実施したイメージが世の中には浸透したことで、そのイメージを持っているのかと思います。
また、コンサルとして働くと(なんとなく)色々なことがやれそう!と想像している人もいるかと思います。果たして、そのイメージは正しいでしょうか?
詳細は後述しますが、半分正解・半分不正解です。
では、ここまで読み進めてきた方に改めて問います。
実際に世の中のコンサル会社で働く人たちが、どんなことをやっているのかを”具体的に”ご存知でしょうか?
「コンサル」は世の中からの光が当たる職業ではなく、クライアントを影で支える仕事なので(正直)コンサルが何をしているのかは分からないと思いますし、それが普通だと思います。
むしろ、①コンサルで働いたことがある・②コンサルと働いたことがある、という2パターンを除いて、分かっている人がいたら「ほんとか?」と疑った方が良いくらい何をしているのか分からない職業だと思います。
しかし、世の中に「コンサル」という言葉だけが広まり、よく分からないけどコンサルを志望する学生が後を絶たないため、コンサルとして働く際の限界点について今回は述べようと思います。
では、本題です。
コンサルタントはクライアントが望むことしか実行できない。
これがコンサルタントの大原則です。
従って「あれをやりたい!」「これをやりたい!」と色々な希望を持って入社したとしても、それを望むクライアント(=お客さん)がいなければ実行できません。
そもそもコンサルタントは、クライアントの企業活動の改善を支援することを生業としています。
例えば、「○○事業の売上を向上させる」というクライアントの要望に対して売上を向上させるためには、どんなことをすればよいのかを考え・実行を支援するのがコンサルタントの役目です。
その方法としては、戦略の策定・マーケティングの実行・営業マンの行動改善など様々な方法があります。
そして、どの方法で進めていくのかを最終的に選択するのはクライアントです。
もちろんコンサルタントとして、どの手法を採用すると一番費用対効果が見込めるのかを提示しますが、どれを選択するのかはクライアントの役割です。
なぜなら、その後の施策実行時のリソース(ヒト・モノ・カネ)はクライアントのものを利用するためです。(もっと簡単にとらえれば、クライアントの企業活動なのだから、クライアントが選択するのは当然です。)
別観点でいえば、自身の興味領域はコスト削減であったとしても、売上拡大を求めるクライアントに対してはコスト削減の施策は実行できません。
クライアントの企業活動の改善を支援するのが生業である以上、クライアントが望むこと以上は実行できない。
これがコンサルタントとして働く限界点です。
一方で、自分たちで事業を運営している会社であれば、コレがやりたい!と思えば実行可能です。
コンサルタントには、それをクライアント相手にはできない、という事実は受け止めておくべきだと思います。
コンサルタントとして、クライアントにとって価値があると思うことがあれば(例えばさっきの例であげたコスト削減)、提案は可能ですが、それを実行するか否かはクライアントに意思決定が委ねられます。
従って、コンサル業界に入れば「なんでもできる」と考えるのは、明らかに誤りです。
ただし、相対するクライアントの悩みの数だけやるべきことはあるため、普通の会社に入るより様々な経験が得られます。
就職を考えている人は、その点について理解したうえで判断するのが良いと思います。
では。