でわひさしの日記

世の中、教育、仕事、趣味などに関して、日々感じたこと・考えたことをつらつらと。

「聞き上手」になって、相手との関係性を作る方法

最近何人かから「でわさんって、思わず話したくなる聞き方するよね」と言われました。

あまり自分自身は意識してなかったのですが、普段どのようなことを意識しながら相手の話を聞いているのかを、自分の思考整理のためにも言語化して、ご紹介したいと思います。

周りの反応を見る限り、私は「聞き上手」なのだと思います。

世の中ではポジティブに受け取られることが多い特性ですので、『どうすればそうなれるのか』を説明していきたいと思います。

 

まずは、そんな話をする私の背景を少し説明させていただきます。

私の職業はコンサルタントです。

コンサルタントという職業は、お客様となる会社に対して様々な提言をしていくことが求められます。

人によっては、コンサルタントの仕事を「会社の医者」と説明する人もいます。

医者が患者の状態を把握してから治療法を決めていくように、コンサルタントも企業の状態を把握してから改善策を提言していきます。

何も知らない会社に対して、いきなり提言ができるわけでは無く、相手の会社のことをきちんと理解することがとても重要です。

そのため、クライアント企業に対しては「まず話を聞き、情報をインプットする」ということを大切にしており、実際に機会も多くあります。

そういった経験を通じて、私が身に着けてきた「聞き上手」になる方法を、これから説明させてもらいます。

 

 

私が相手の話を聞く際に意識している点にはマインドとスキル双方あります。

 

マインド面:相手に対しての興味を強く持つ。

かなり根本的な話にはなりますが、相手への興味が無い状態で聞くのは難しいと思います。また、聞かれる立場からしても、自分に対する興味の有無は「話したい」と思うかどうかに大きな影響を与えます。

そのため、まずは相手に対して興味を持ってください

 

とはいえ、知らない相手に対していきなり興味を持て!と言われても、なかなか難しいのが実情かと思います。

しかし、「聞き上手」という特性が求められる状況をもう少し具体的に想像してみることで、やってみようと思ってもらえる気がします。

 

そもそも「聞き上手」が求められる状況は、日常生活で多くないと思います。

例えば、

  • 古くからの仲良しな友人や家族との会話
  • コンビニ店員との会話
  • 居酒屋で少し話かかけられたときの会話

くらいでは「聞き上手」にならなきゃ!なんて思わないと思います。

 

「聞き上手」になれたらいいな!と思う状況は以下のようなものじゃないでしょうか?

  • クラス替え・就職・異動などで初めて接することになった人との会話
  • 営業中に接することとなったお客さんとの会話
  • 恋活・婚活中に出会った人との会話
  • 上記のような人たちと会話が途切れないようにしたいとき

 

こういった状況に共通しているのは「相手との関係性を作る」という点です。

 

『まだ自分と相手の関係性ができていない、けどこれから関係性を作っていきたい』という状況で「聞き上手」が求められるものだと、私は考えています。

「いついかなる時でも、聞き上手であり続ける」ということは基本的にあり得ないと思いますし、求められていないものだと思います。

 

これを読んでいる皆さんは、『今から関係を作りたい(もしくは作らなければ困る)という状況において、聞き上手になりたい!』と考えられているものだと思います。

なので、冒頭に言った「相手への興味を持つ」というのは、ポーズだけでもやっておかないと自分自身が困る状況になります。

 

相手への興味を持つことで2つの効果があります。

  1. 相手に対する質問が自分の中からたくさん出てくる
  2. 相手が好意的に自分のことを受け止めてくれる

この2つの効果は「聞き上手」と呼ばれるようになるための第1歩なので、相手への興味を持つ努力をしてみてください。

 

とはいっても、相手への興味を持つってどうやればいいんだろ?とお思いかと思いますので、それについて解説します。

ここで大切なのは「相手」をどこまで広げて考えられるか、です。

 

『相手=その人の外見・内面』とだけ捉えると、興味を持てる幅が非常に狭くなります。

私自身も、その人の外見・内面だけに絞って興味を持とうとすると、結構難しいな、と感じます。

なので、相手の周囲にまで興味関心の幅を広げてあげることが重要です。

例えば、相手の家族・趣味・会社・生い立ち・友人関係など、自分の興味関心が強く持てるポイントまで幅をどんどんと広げていきます。

例えば、相手がすごく好きな野球チームがあれば、そこに興味を抱いてもOKです。

相手の周辺にあるものは、相手との関係性が強いので、そこに対して色々質問をしたとしても、相手からすると「自分に興味を持ってくれている」という印象となります。(本当は周辺の話ししかしていないにもかかわらず)

 

そのような形で、相手の幅をできるだけ広げることで、自分が興味を持てるポイントも見つかりやすくなります。

 

 

では、ここからもう少しスキル面について触れていこうと思います。

スキル面:相手の面を広げる聞き方をする

相手へ興味を持つためには「周辺情報」の収集が非常に重要になる点については先ほどお伝えしました。

言い換えるならば、これは「相手に対して持っている情報の面を広げる」ということです。

相手の家族・趣味・会社・生い立ち・友人関係のいずれの情報を聞いたとしても、一つ一つを深く聞いているわけではなく、相手の表面をなぞっているような状態です。

 

相手の表面をなぞっていき、相手について持っている情報を増やしていく活動の過程では、質問をしまくる必要に迫られます。

  • 普段休日は何をして過ごしてるんですか?(趣味を聞く)
  • お酒って飲みますか?(生活を聞く)
  • 出身ってどこですか?東京に出てきたのはいつですか?(生い立ちを聞く)

など、相手の面を広げていくことそのものが、「聞き上手」の第1歩を着実に踏み出していることにつながります。

 

面を広げる質問は、なんとなく気になったことをバシバシ聞いていけばよいのですが、1つだけ注意点があります。

このタイミングでは深く深く相手が考え込むような質問はいらないので『とにかく相手が答えやすい質問をする』ということです。

自分との共通項を探ることも目的にありますし、いきなり考え込むような質問をするのは相手にとっても負担となるので、コミュニケーションの準備運動がてら、会話のキャッチボール数を増やすことの方が重要です。

なので基本的には「事実(=What)」が回答としてくるような質問をするとよいです。

 

事実を答えるだけの質問は、相手にとっても答えやすく、この段階での質問としておすすめです。

 

ここでひっかかる内容が見つかれば、次の段階に進みます。

 

スキル面:相手を深堀する聞き方をする

相手に対して気になるポイントが見つかったあとには、それをひたすら深堀していきます。

『聞き上手』になるうえで本当に重要なのは、ここからのプロセスです。

 

前段階では「What」を聞いており、一問一答のやり取りが続いていることが多いです。

相手目線では「聞かれたから、答えている」という感覚です。

『聞き上手』になるためには「相手が話したくなる」という状況を、いかにして作るのかが肝となり、そこが「聞き上手」か否かの分かれ目です。

 

では、何を聞けばよいか。

 

「Why」を聞きだせるような流れで質問していきましょう。

  • プロ野球の○○が好きだ
    → その人のどんなところが好きなんですか?
    → なんでその箇所が好きなんですか?
  • 趣味でマラソンをしている
    → マラソンって辛い印象ですが、どんなところが魅力ですか?
    → なんでそこを魅力だと感じるんですか?
  • Youtubeでは、○○チャンネルを良く見ている
    → ○○チャンネルのどんなところが面白いと思うのですか?

みたいな流れです。

もちろん、上記以外にも気になるポイントがあれば聞いちゃいましょう。

ただ絶対に抑えておきたいのは、『あなた』が考えていることを教えてください!という聞き方です。

 

私も良くやってしまうのですが、

  • プロ野球の○○が好きだ
    → あー、私も○○好きなんですよね。○○のXXが特に。どうです?

とかはNGです。

これは相手の話を引き出しているわけでは無く、自分の意見をぶつけているからです。

あくまでも「相手の話を引き出す」「相手が話したくなる」ということを目指しているので、自分の意見をあえて出す必要はありません。

 

また、「あなた」が考えていることを教えてください!というのは、「あなた」に聞かないと分からないことを教えてください!という状態です。

Googleで検索しても出てこないことを聞いており、「あなたに対して強い興味を持っています!」ということを全力でアピールする行為とも同義です。

 

この段階で目指している「Why」を聞き出す、というのは、相手のなかにしかない答えを求めている行為のため、相手にとっては非常に好意的な印象となります。

なので、ぜひ「Why」を引き出すところを目標に、深堀をしてみてください。

 

より高度な話となりますが、深堀する対象を「相手と自分の興味関心が重なるところ」ではなく、「相手が強く想いを持っているところ」にすると、なお良いです。

目指している状態は「相手が思わず話したくなってしまう状態」ですので、”面を広げる”段階で、相手の話し方や表情などから「相手が強い想いを持ってそうなポイント」を見つけ出します。

そこについて質問をすると、相手は思わず話したくなっちゃいます。

自分の関心ではなく、相手の関心を起点にして、聞くことができるようになると、より相手がノッてくるので、この手前の段階をクリアしている人はチャレンジしてみてください。

 

まとめ

今回「聞き上手」を目指すうえでお伝えしたポイントは3つです。

  1. 相手への興味を持つ
  2. 相手の面を広げる聞き方をする
  3. 相手を深堀する聞き方をする

1.の『興味を持つ』という行為は自分の中にしかなく、相手に示すことが難しいのですが、2.3.の『相手の面を広げて深堀をしていく』ことで相手に行動で示すことができます。

 

私が「聞き上手」かどうかは分からないですが、私が意識しているのは以上の点です。

ただ単純に聞いているのではなく、「どうやったら相手が話をしやすいか」を頭の中に常に置き、聞いている最中にも考えながら質問している、ということが伝わればうれしく思います。

 

また、今回ご紹介できなかった(というかブログで伝えるのには限界のある)声のトーンや表情の使い方、雰囲気づくりといったことも、実際には重要です。

従って、今回紹介した方法だけを用いれば「聞き上手」になれるわけでは無いと思いますが、身の回りにいる「うまいな!」という人を真似してトライしてみながら、ぜひ相手との関係を構築できるようにしてみてください!

 

では。

 

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