突然ですが、
- 自分の言いたいことが上手く伝えることができない。
- 「何が言いたいのか分からない」とよく言われる。
- 人に対して説明するのに苦手意識を持っている。
そんな悩みを抱えている人は多いと思います。
私自身も、仕事をし始めたときには上司からよく指摘を受けました。
しかしどうしたら改善されるのかよく分からず、改善方法を模索していました。
そんな中、今回紹介する方法にたどり着いたところ、説明の仕方も徐々に分かりやすくなってきました。
もちろん今回ご紹介する考え方”だけ”を身に付ければ、すぐに改善されるわけではないと思いますが、今回の方法を軸にして自分にとっての改善ポイントを考えるきっかけにしてもらえればと思います。
では、よく言われる内容ではありますが、
「伝わる」と「伝える」の差って何でしょうか?
「伝わる」の方が良いことは自明ですが、その具体的な差を考えてみましょう。
おそらくみなさんのイメージと大きく違わないと思いますが、私は以下の図のようなイメージを持っています。
伝わる = 自分の頭の中にある絵・映像と同じ絵・映像を共有できる
伝えた = 自分の頭の中にある絵・映像を相手に言う
こちらがいくら話をしたとしても相手がそれを受け取れていなければ、それは「伝わった」とは言えないです。
これだけを理解していれば上手な説明ができるようになるか?と問われれば、もちろん答えはNOです。
うまく情報を適切に伝えられるようになるためには、このイメージを理解したうえでさらに1歩踏み込んで理解する必要があります。
「伝えた」と「伝わった」の差でポイントとなるのは「絵・映像=イメージ」が相手と一致しているか否かです。
重要なのは「絵・映像」のレベルで情報交換ができているか、というポイントです。
人間が理解した、という状態は「絵・映像」を持つことができた状態だと考えています。もっと嚙み砕いて言えば、人間は文字ではなく映像を覚えています。
人間の記憶力はパソコンには勝てない!という話もありますが、私はそれは違うと思います。
パソコンは文字情報を記憶することや検索することを非常に得意としていますが、絵や映像の記憶や検索は得意としていません。一方、パソコンの逆で、人間は絵や映像を記憶・検索することを得意としています。
例えば、家に帰ってテレビをパッとつけたときに、何かの映画の1シーンが流れていたとします。それを見た瞬間に、「あ、これは〇〇だ」と言えた経験を持つ人は多いのではないでしょうか?
このように人間は絵や映像で理解することを得意としており、普段の生活の中でも(意識せずに)絵・映像に置き換えて理解をしています。
このように自分が理解している絵・映像の情報を相手にそのまま伝えることができれば、分かりやすく説明できる人になることができます。
しかし、自分の頭の中にあるイメージを、イメージのまま伝えることは困難なため、人間は文字を使って相手に伝えています。
このプロセスを図示化すると以下のイメージです。
自分が話をする際には、①絵・映像を ⇒ ②文章に起こし ⇒ ③話します。
相手が情報を受け取るときには逆のプロセスをたどります。
コミュニケーションをとるうえでは、行動として見える部分である「③話す・書く」や「④聞く・読む」というところにフォーカスしがちです。
もちろん行動として見える部分が変わらなければ、相手への伝わり方は変わらないため、改善されないことも事実です。
しかし、行動として見える手前にもプロセスがあり、そこが改善されない限りは行動に変化は起きません。
では、”手前”の部分で意識すべきことを伝えていきます。
①絵・映像
そもそも伝えようとしていることが明確ですか?
自分自身が伝えようとしているものがはっきりと具体的になっていないと、当然相手に伝えることもできなくなります。
うろ覚えのエピソードトークをしようとすると、うまく伝えることができません。これは②言語化・文章化力でも③話す・書く力の問題でもなく、①絵・映像がはっきりしていないことが原因です。
自分が伝えたいことをはっきりさせることが、分かりやすい話ができるようになるための初手です。
②言語(文章)化
絵・映像を言葉に落とし込む必要があります。
自分の伝えたい内容を表現するためのボキャブラリーはもちろん必要ですが、それを受け取る相手のことを意識した言葉選びができるかどうかが重要です。
②-1:自分の考えていることを表現できる
②-2:その表現が相手にとって分かりやすい表現に変換する
というステップを踏むのが望ましいでしょう。
このどちらで躓いているのかを意識できると、改善が容易になります。
②-2は聞き手の背景や前提知識によって伝える内容を変化させる必要があるので、聞き手のことを知っているほど簡単になります。
自分と同じ学校に通う友人とは、特に意識しなくても会話が成立するのはそのせいです。自分と共通項が少ない相手と話をすると、なかなか会話が盛り上がらない・成り立たないのも、これが理由です。
また、言語(文章)化する際には、聞き手側が「④聞く・読む ⇒ ⑤言語(文章)化 ⇒ ⑥絵・映像化」というステップを踏むことを意識できると、より良いです。
それができるようになると、相手にとって聞き/読みやすく、理解しやすい表現ができるようになります。
おそらく③話す・書くは、多くの本などで説明されているため、ここでは省きますが、私がこれまでに読んできた中で良いと思った書籍等を紹介します。
とりあえず1冊!という方は是非読んでみてください。
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本を読むことが苦手という人は後から読んでもいいかもしれないですが、分かりやすい日本語を書けるようになるためには意識するべきことが多く書かれています。
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1文ごとの文章はうまく作れるようになった人におすすめの本です。
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④読む・聞く以降の話については、以前に近しい領域の話を以前に書いているため、よかったらそちらを読んでみてください。(バチっとフィットしてないのですが。)
dewahisashi.hatenablog.com
相手にとって分かりやすい表現をするというのは、簡単なようで結構奥の深いものです。
今回は、分かりやすい表現をするための1歩目という位置づけで書いていますが、機会があればそれぞれのトピックをもう少し深堀して書いてみようかと思います。
では!