でわひさしの日記

世の中、教育、仕事、趣味などに関して、日々感じたこと・考えたことをつらつらと。

人を動かし、前へ進める方法(プロジェクト推進・部下マネジメント・モチベーション)

どの会社・組織においても、なかなか人が動いてくれない、と悩んでいる方が周りに多くいるなーと最近感じています。

  • プロジェクトに参画しているメンバーが動いてくれないからプロジェクトが進まない。
  • 部下に仕事を振ってもなかなか仕事が前に進まない。

そんな悩みを抱えている方には、ぜひ読んでいただきたいです。

これまで私がプロジェクトを進めるなかで得てきた知見をもとに、ぜひ皆様にもこの考え方を取り入れてもらえればと思っています。

(まえおき)人を動かすのに非常に苦労した

私もこれまでいくつものプロジェクトを経験してきていますが、同じように人を動かすのには非常に苦労してきました。

学生時代に、学生団体(学生国際協力団体SIVIO)という団体を運営していたのですが、ここでは非常に苦労しました。その経験があったからか、仕事を始めてからのプロジェクトでの人を動かす苦労は比較的小さなものでした。

 

では、なぜ学生団体の運営にそこまでの苦労をしたのでしょうか。

 

学生団体と仕事の2つを「人を動かす」という観点で比較すると、「報酬の有無」に大きな違いがあります。

学生団体で活動したとしても報酬(=給料)はありません。基本的に善意での集まりですし、やりたい人がやっているのが私の学生団体でした。

その分、仕事では報酬(=給料)があるため、それを理由にして基本的に人は動いてくれます。(しかし実情はそんなに簡単なものでないことは仕事を始めて痛感したのですが。。。)

しかし、学生団体においては報酬がないため、本人がやりたいと思う以外で活動を続けてもらうことは困難です。

そのため、私は運営する中でいろんなことを考えながら活動し、その中で人に動いてもらうために必要なことを得ました。また、その考えはプロジェクト経験をさらに得た今においても使えるものでした。

  1. 動かない理由を潰すことができるのは「論理」
  2. 動きたいと思わせることができるのは「感情」

1.動かない理由を潰すことができるのは「論理」

何か指示やお願いをしたときに動いてくれない人がいたときに、考えなければいけないのは、「なぜその人が動いてくれないのか」です。(当然)

つまり動かないのは「動いてくれない理由」があるはずです。その動いてくれない理由を一つ一つ潰してあげる必要があります。

例えば、以下のような理由(言い訳と捉える人もいるでしょう)で動きません。

  • 他にやらなければいけない仕事があるから。(=忙しい)
  • お願いされていたことを忘れていた。(何度も同じことを言うこともある。)
  • やろうと思っていたのだけど、やり方が分からなかった。

こういったものに対しては、一つ一つ対処していく必要がありますが、対処する際に利用するのは「論理」です。

他にやらなければいけない仕事があるのであれば、「他の仕事」と「依頼事項」のどちらを優先して対処すべきかを論理的に整理してあげる。忘れていたのであれば、忘れないためにどうすればよいのかを論理的に考える。といった具合です。

基本的には、その人の抱える課題解決をすることで、動かない理由を潰すことはできるので、ここで大切なのは論理的な思考力です。部下に課題解決力・論理的思考力が不足しているのであれば、上司がきちんとフォローすることで、適切に前に進んでいきます。

 

では、「動かない理由」を潰したら人は前に進むでしょうか?

 

2.動きたいと思わせることができるのは「感情」

大半の人は「動かない理由」を潰してあげることで仕事を前に進めてくれます。

しかし、この状態は必ずしも良い状態とは限りません。なぜなら、動かない理由は無いけれど、「動きたい」と思わせていないからです。

動きたいと思わせていない依頼は、最初は取り組んでくれるのですが、長続きしません。

これは学生団体の時の経験が活きているのですが、仕事であれば最悪「やれ!」と命令することでしぶしぶ動いてくれることもあります。が、学生団体では上述の理由で、その手法を使うことができません。

そのため、依頼事項を本人がやる気になって実行してもらうためには、本人の心に火をつける必要があります。

本人の心に火をつけることができるのは、本人の「感情」を「動かす」しか方法は存在しません。

仕事において、特にコンサルのような仕事では、感情的になること=悪とみなしがちなのですが、私は必ずしもそうではないと考えています。(もちろんネガティブな感情を不用意に持つ必要はないです。)

人が「動きたい!」「動かなければ!」と仕事に取り組むためには、「感情」を「動かす」以外の方法はないです。

感情を動かす方法にはいくつかあります。

例えば、喜怒哀楽の「怒」を使えば、恐怖政治のような形で人を支配して仕事を前に進める方法もあります。(私は使いたくない方法ですが。)

また、同情を得て人に動いてもらうためには、「哀」の感情を動かします。身の上話をして、いかに大変かを語ることで「動いてあげなきゃ」と思わせる方法を使う人もいます。

皆さんもそうだと思いますが、「喜」や「楽」といった感情で相手を動かすのが一番良いと考えます。相手に仕事をやった後の状態をイメージさせて、いかにその仕事をやることが楽しいことなのか、を相手に伝えてあげることです。ただし、この感情は、仕事を進める中で大変な局面を経験したりすると、長続きしないことも多々あるので、フォローを忘れないようにしてあげる必要があります。

 

3.まとめ

以上のように「動かない理由」を潰し、「動きたい」と思わせることで人は自発的に前に進んでいってくれます。

動かない理由だけを潰しても、「自発的」には動いてくれないですし、「動きたい」と思わせても「動かない理由(動けない)」を潰してあげないと、前には進みません。

仕事で悩まれている方に、少しでもお役に立てば幸いです。

また、今回のやり方は私の経験則に基づいていますが、もっとアカデミックに研究を重ねたマネジメント方法を知りたい方は以下の本(熱狂する社員)がおすすめですので、ぜひご一読いただければと思います。 

熱狂する社員 企業競争力を決定するモチベーションの3要素 (ウォートン経営戦略シリーズ)

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では!