新ブログになって1発目の内容ある記事を。
カメラ好き×ビジネスコンサルタントとして、デジタルカメラ市場を少し分析してみます。(銀塩の世界は今回はパス。)
とはいえ、カメラ業界にいるわけではないから、想像もいっぱい入っているので、
その点はご留意ください。(あくまでもこういう見方もあるよねー、と楽しんでもらえればと。)
コンパクトデジカメの衰退
スマホが普及してから、その影響を受けてデジカメの世界はいろいろと広がりました。
スマホが出る前までは、 その当時一眼をすでに持っていた人以外は、おそらく以下のようなセットを持っていました。(2010年ごろまで?)
- 携帯電話(カメラ付き)
- コンパクトデジカメ
おそらくこのころには、携帯電話のカメラ性能がいまいちだったため、
それを補うためにコンデジをみんな使っていたと思います。
(企業側も、併せ持ちで邪魔にならないよう小さく小さく作ってました。)
そんな中に現れたスマートフォン。
カメラ性能もぐんぐん上がっていき、もはやコンデジなんていらないんじゃない?
とみんなが気づき始めたからか、コンデジの販売数は反比例に落ちていきました。
(下図のレンズ一体型(赤)が主にコンデジです。)
高級カメラの普及
その結果、デジカメを販売する企業は販売数の低下を防ぐべく対策を打ちました。
(その業界にいるわけではないので、ただの予想なのですが。)
スマホ VS コンデジでは機能差を出しずらかったのか、ミラーレス機を市場に投入します。(上図の2008年ミラーレス機です。)
その後、OLYMPUSもPENというシリーズを販売開始し、ミラーレス機が普及し始めました。
その結果、おおよそ以下のようなパターンにマーケットは分かれました。
これまでコンデジを使っていてくれた1+2の人々が、スマホの登場により
1と2に分断されたため、これまでの売り上げを維持するためには、
2の人たちから少しずつ多めの金額を回収する必要があるので、
コンデジより少しお高いミラーレス機+レンズを売り始めました。
(あるいは、高機能なコンデジ。この流れは最近ですが。)
当然、スマホよりも高機能(目に見える良い写真)になっています。
売上=販売単価 × 個数
の式が、そのまま当てはまります。(個数減を単価増で補う。)
今につながる多機能・高機能化はここから始まりました。
(この状態=ゼロから生み出すのではなく、改善を重ねると日本は強い。)
これからのデジカメ市場
デジカメ市場に起きた大きな変化は、ここが一番だと思います。
最近では、フルサイズミラーレス機が各社から販売されたりして、市場は賑わっていますが、、ビジネススキームの変化という意味では、スマホの登場以上のものはありません。
(結局多機能・高機能化が進んでいるだけ。)
おそらく、しばらくは多機能・高機能化の波は続くと思います。
これまでの日本企業と違う点を述べれば、
小さく・良いものを、そんなに安くない値段で提供する、という点です。
(理由は前述の通り。)
日本の企業も外部からの圧力(この件で言うスマホ)で動くのではなく、
従来ビジネスの延長線上にはないものを自発的に作っていけるといいですね。
スマホの次が来るときには、一体カメラ市場はどうなるんでしょうか。
網膜に映る映像をデジタル化できて、Apple Watchに飛ばせる、とか?
フィルムカメラのようにデジカメを持つ人がいなくなるのかもしれないですね。
(趣味で一定層は残ると思いますが。)
ということで、今回はこの辺りで。
では!